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難病のある人が「働ける」のか「働けないのかは」固定されたものではありません。難病のある人の多くは、職場内と地域に置ける適切な環境設備によって、問題なく働けると予測されるにもかかわらず、現状ではこれらの環境設備が実施されていないがために、多くの職業上の問題が発生しています。このガイドラインは、難病のあるひとが、無理なく、仕事ができるようにするための、本人と、企業と、地域関係者の共通のツールとして活用できるものです。1・「働きたい」は当然のニーズ「難病」は医療の進歩により慢性疾患化しています。「働けない病人」という潜入観ではなく、むしろ「持病をもつ労働者」としてのイメージを持って、難病のある人の職業問題を考えていくことが重要になってきます。実際、現在、多くの難病がある人が一般企業で働いています。しかし、そのほとんどが、多くの問題を抱えながら、無理をして、過労やストレスなどのきっかけで病気が悪化し、退職に追い込まれる危険性を抱えながらのことが多いのが現実です。また、難病が既に慢性疾患化している現状では、現在仕事に就いていない多くの人たちも、単に治療や通院などで一生をおくるのでなく、生きがいや経済的自立を求めて職業を希望しています。このような人たちは、医師からも職業を禁止されておらず、自分でも適切な環境設備があれば、仕事ができると考えている人が多いのです。これまでは、難病のある人については、医療的支援や生活面での支援に比べて、職業支援は十分ではありませんでした。そもそも、これまで、難病のある人の「働きたい」という思いは、どこも十分に対応できていなっかったのが現状です。しかし、難病のある人も、慢性的な病気をもっているだけで、普通の生活人であることに変わりはありません。難病に限らず、同じように慢性的病気をかかえて、職業生活と疾患管理の両立の難しさに悩んでいる人たちは、多くいます。これらの人たちの「働きたい」という思いは、例外的なものでなく、当たり前のニーズなのです。例えば最近、映画俳優のマイケル・J・フォックスさんが若年性パーキンソン病を隠しながら、映画撮影を行っていたことを公表したように、多くの難病のある人は、職業生活上の課題があっても、難病をもつことを周囲隠して一人苦労している現実があることもまた事実です。





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