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米国で大きな人気を集め、日本でも開発されているのが音声認識のソフトです。しゃべった言葉が活字になって出てきます。キーボードアレルギーの人にとっては大きな朗報です。手の指や目の悪くなった高齢者にもありがたい存在でしょう。

この音声認識のソフトは住まいの中で多面的に活用できるようになるでしょう。アラビアンナイトの話ではありませんが、「開けゴマ」の住宅も夢ではないでしょう。家族の声をコンピュータに記憶させておきます。帰宅して玄関の前に立ったら「ただいま。帰ったよ」もしくは「開けゴマ」でもいい、何か声を掛ければ扉が開く。室内に入って「暗いな」というと明かりがつく。「NHK」の一言でテレビがオンになり、チャンネルがNHKに合わされます。ほかのチャンネルの番組を見たくなったら別の局を声に出せばいいのです。「6」とか「8」とか。また「風呂」の一声で浴槽に湯が入り出します。

こんなふうに、スイッチを入れたり切ったり、ボタンを押したりする代わりに音声で機器の操作をするシステムが実現していくでしょう。近い将来、室内からスイッチやボタンが消えてしまうといっても過言ではありません。ビデオのセットやオーディオ機器の操作が苦手な高齢者や、スイッチが高くて手が届かない子どもにとってもうってつけのシステムでしょう。

もっとも「開けゴマ住宅」では酔っぱらって午前様の亭主の声は認識できず、扉は開かないようにしたい――なんていう奥様の要望も出るかもしれませんが・・・。
<音声入力ソフト>
最近、わたしはもう一つ、音声表現の自己訓練のためのすばらしい道具を発見しました。パソコンで使う音声入力ソフトです。このソフトを使うためだけでもパソコンを買う意義があると思えるほどです。キーボードで文字を打ち込むかわりに、声で文章が書けるのです。マイクを通じて声で話す通りに自動的に漢字かな混じりの文章にしてくれます。多少、認識や変換の間違いはありますが、わたしの感じでは95%ぐらいまでの認識変換能力があります。

わたしは2年近く、ドラゴンスピーチを使ってきましたが、かなり満足できる使い心地になりました。それで今回、朗読の応用を思いついたのです。
ソフトは完璧なものではありませんが、使い方に応じて学習をするので能力があがります。使い始めに5分ほどサンプルの文章を読みあげて自分の声を覚えさせます。また、使い手の文章の漢字仮名の表記の癖なども覚えさせられますし、よく使う言葉を発音して辞書に登録できます。日本語入力の辞書登録と同じ要領です。このような学習機能を利用することによって、使い込んで行くほど認識率と変換率が上がるのです。

音声入力ソフトによるコトバの訓練の効果はいろいろありますが、今は三つあげておきましょう。
第1は、日本語の発音の訓練です。ソフトによる声の認識は一つ一つの音ではなく、語句のまとまりについて行われます。それでも、1音1音をより正確に発音すると認識率が上がるのです。さらに、ソフトについてくるモニター用のヘッドホンをつけて行うと、自分の声が異様なほどよく聞こえるので、正確な発音ができるようになります。
第2に、文の構造を意識する訓練です。人の文章を読んでも、自分で書いた文章を読んでも、語句の意味のまとまりが分かるように読むときと、そうでない時とでは認識率が変わります。主部述部の関係、修飾と被修飾との関係をつかんで読むとやはり認識率が高まります。
第3は、言葉を発しながら考える訓練です。人は文章を書くときにも頭の中で言葉の音を思い浮かべています。それを口から出せば口述筆記になるのです。考えを言葉に出すと、その言葉に続いてさらに考えが進められます。これは話し方の訓練そのものです。

認識率はソフト技術と自分の能力との兼ね合いで微妙に変化します。ソフトの技術と自分の能力とのバランスによってソフトも成長するし、自分の能力も伸びるのです。
わたしは音声入力ソフトを、文章の「読み」と「書き」を一体化させる道具として使っています。これを子供たちの教育に応用することも考えられます。これまでの言語教育では、「話し」と「書き」とも結びつけることができませんでした。しかし、このソフトで話し声を文章にしてみれば、声と文字との関係が分かります。声の言葉が即座に文字の言葉に変わるのですから一目瞭然です。このソフトによって、言葉教育の分野に新しい展望が開けるかもしれないと思っています。(メーカー一部抜粋)